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近視抑制治療

近視抑制の重要性

近視の発症年齢は低年齢化しています。
小学1年生(6歳)の17%程度は既に近視であり、成長とともに近視度数は進行します。
一般的に10代後半まで進行します。
また、近視になる児童の割合も年とともに増加し、小学6年生では50%程度、
中学3年生では60%以上の生徒が近視です。

近視抑制の重要性

近視が進むほど遠くが見えにくくなり不自由が増えるわけですが、将来的に白内障や緑内障といった目の病気にかかりやすくなります。
特に強い近視は病的近視といって、網膜剥離や黄斑変性などの重大な目の病気の原因になります。
小児期から治療して進行を抑えることの重要性はそこにあります。

近視の進行を抑える方法

近視の進行を抑える方法
  • 屋外で1日2時間以上過ごす。屋外で遊ぶ。
  • 長時間近くを見ることを続けない。スマホやゲーム機の長時間使用禁止。
  • 適切なメガネやコンタクトレンズを使用する。必ず眼科で処方されたものを使用する。
  • 低濃度アトロピン点眼治療を継続する。

近視の発症や進行には遺伝の関与もありますので、上記の実施によって必ず進行が抑えられるわけではありません。

低濃度アトロピン点眼による
小児の近視進行抑制治療

低濃度アトロピン点眼による小児の近視進行抑制治療低濃度(0.01%から1.0%)のアトロピン点眼液によって近視の進行が抑えることができると判明しました。
これまで日本国内で承認された低濃度アトロピン点眼液はなく、一部の眼科にて個人輸入されたマイオピン®(0.01%アトロピン点眼液)しかありませんでしたが、この度、国内メーカーからリジュセアミニ®0.025%(0.025%アトロピン点眼液)が承認を受けて発売されました。

近視抑制治療リジュセアミニ®0.025%を使用する小児の近視進行抑制治療は、自由診療となります。
近視治療に関する検査代金やお薬代金に医療保険は使えません。
市町村ごとに定められた小児医療費公費負担制度は利用できません。

リジュセアミニ0.025%による
小児の近視進行抑制治療について

リジュセアミニ0.025%(0.025%アトロピン点眼液)点眼治療中は、0.01%アトロピンよりも近視抑制効果は大きいですが、それでも2年間で平均して-0.3から-0.4ジオプターは近視が進行します。
本治療で近視が治るわけではありません。
また、2年後に治療を中止すると、かえってより近視が進行します。(中断によるリバウンド)
ただし、以上のことは平均的なことですので、近視抑制効果やリバウンドの程度には個人差があります。
本治療に際しては、治療を行う眼科専門医師から本人および保護者に対して説明書を用いて十分な説明をうけてください。
その上で同意した場合に自由診療で治療を行います。

説明事項

(1)診断(病名と病状)
(2)実施予定の治療内容、費用、頻度
(3)治療に付随する危険性
(4)ほかに選択可能な治療法があれば、その内容と利害得失や予後。

費用の目安

費用の目安は、お薬代金3か月分が13,000円、3か月ごとの検査費5,000円です。
メガネまたはコンタクトレンズを処方する場合は、処方料1,400円を別に支払っていただきます。